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一戸建て住宅の配管穴の気密断熱防水対策工事(スリーブ工事)について

一戸建て住宅のエアコン取付の際に必ず必要になる「配管穴穿孔」と「スリーブの処理」のお話です。
うちは「高気密高断熱住宅」じゃないから関係ない、なんて思っている方いませんか?
そんなことはありません、木造一戸建て住宅にお住まいの方、これからお住まいになる方には大いに関係のあるお話です。

近年の木造一戸建て住宅は、室内の空気を排出しながら室外の空気を吸い込んでいます。つまり家が呼吸をしているという事です。少し専門的な言葉で表現すると「負圧」になっています。(第3種換気の場合)
2003年に義務化された「24時間換気システム」が稼働しているため、常に家は外の空気を吸い込んでいます。

ご自宅の壁のどこかに「通気口」があると思いますが、そこが「給気口」になっており、お風呂や廊下や階段あるいはトイレで換気扇が24時間稼働していませんか?それこそが「24時間換気システム」なのです。
24時間換気システムが稼働しているからこそ、家は常に負圧の状態になっています。(第3種換気の場合)
※ちなみに、第2種換気は「正圧」、第1種換気は「室内外気圧無し」となっています。
第3種換気の住宅は日本の住宅の役6割を占めております。

ここまでは「換気」に関してでしたが、エアコンの配管穴(スリーブ)に関しては換気だけではなく、「断熱」「防水」の要素も関わってきますので、第3種換気以外の方にも重要なお話となります。



■壁について

木造一戸建て住宅の「壁」ですが、当然1枚ではなく、幾重にも重なる「建材の層」によって構成されています。
室内側から、壁紙ビニールクロス→石膏ボード→防湿シート→断熱材→構造用合板→透湿防水シート→空気層(通気層)→外壁材と、概ね8層構造になっています。ご存じでしたか?

エアコンを設置する際、室内機と室外機を繋ぐための配管類を屋外に出す必要があるため、その壁に「配管穴」を穿孔する必要がありますが、気密断熱防水の観点からみるとその穴は「気密断熱欠損」の元の一つです。
この配管穴の処理の方法ひとつで快適性や住宅に及ぼす悪影響の有無が大きく変わってきます。

その空いた穴に「貫通スリーブ」という薄い樹脂で作られた「筒」を挿入しエアコンを設置するのが一般的です。
多少工事品質にこだわる業者の場合は貫通スリーブを挿入した上、コーキング材で穴との隙間(取り合い部・接合部)を埋める様な事をやっている様です。
気密断熱を謳っているいる業者の場合、空気層に「発泡ウレタン」という発泡性の断熱材を充填するという方法をとっている様です。

上記の方法、弊社の「気密断熱防水対策の方法」の考え方からすると、はっきり言ってどれも意味がありません。むしろ逆効果・悪影響がある方法もあります。

一つ一つ、どこに問題があるのかご説明します。

・スリーブのみ
はっきり言って(ほぼ)無意味です。
配管そのものを害獣等から保護する、と言う意味では意味がありますが、「気密断熱防水」の観点からすると無意味です。(スリーブを入れない場合と比較すると僅かに効果があるかもしれませんが・・・)

そもそも、配管穴穿孔箇所とスリーブの取り合い部の隙間がかなり空いている事実を知らない方が多いです。
壁に「コアドリル」で配管穴を穿孔しますが、コアドリルとスリーブが全く同じ「径(Φ」場合、スリーブが配管穴に入りませんので、スリーブの径(Φ)よりも若干大きいコアドリルで配管穴を穿孔するためです。

工事業者により多少の差はあるかもしれませんが、配管穴とスリーブ取り合い部には必ず隙間が生じてしまい、「隙間ゼロ」という事は絶対に有り得ないのです。


・スリーブ+石膏ボードとの取り合い部(接合部)へのコーキング材
多少効果があるかもしれません。
少なくとも断熱層を流れている室内の温度・湿度とは異なる空気の室内への侵入は防げるかもしれません。
但し断熱層から先の層への対策は皆無なので、外気からの影響は確実に壁内で起こります。
つまり配管穴を通しての「室内」への影響は防げるかもしれませんが、「断熱層」「通気層」への影響は全く防ぐことができません。


・上記+空気層への発泡ウレタン充填
最悪です。効果があるどころか逆効果です。悪影響があります。
一見、気密断熱対策に於いてすごく効果的な施工の様に感じます。実際、相当数の「気密断熱対策工事」を掲げた業者がこの様な施工を行っていますが、よく考えてみるととんでもないリスクを抱えた施工方法です。

発泡ウレタンは「自由発泡」なので、空間に充填された後、時間の経過とともに隙間隙間へと「勝手に発泡」する性質を持っています。発泡の方向や形をコントロールする事は閉ざされた空間(空気層の中)では物理的に不可能です。

充填後、運良く丸く発泡してくれれば良いのですが、何かの拍子に「Uの字」の様に凹凸に発泡してしまった場合、凹んだ箇所に水分(雨水等)が溜まってしまい、そこからカビが発生する事があります。
そもそも発泡して固まるものなので、表面は多くのクレーターの様な穴が開くことがあります。

余談ですが、とある有名ハウスメーカーの「エアコン設置の際の要項」に「配管穴を穿孔後、空気層に発泡ウレタンを充填する事」という表記がありましたが、ここ数年でしれっとその表記が無くなり、「空気層には発泡ウレタンの充填をしないでください」という表記になりました。面白いですよね。

ハウスメーカーからストップが出ている古い施工法を未だに正攻法だと信じて疑わず胸を張って施工しているエアコン工事業者がいるんです。面白いですよね。


ざっとご説明しましたが、何となく木造住宅のエアコンの配管穴の処理について、簡単に考えてはいけない事はご理解いただけたと思います。
とは言え、今現在の日本のエアコン工事のスタンダードは悲しいかな「スリーブを入れるだけ」なんです。


最後に、弊社で行っている一戸建て住宅向けのオプション工事の一つである「配管穴気密断熱防水スリーブ施工」について、簡単にご説明いたします。

最初に挙げた「8層構造」の壁ですが、その各層それぞれに異なるアプローチで気密断熱防水対策を行い、各層に「隔壁」を設け、配管穴の穿孔で欠損してしまった性能を補っています。

弊社独自の方法なのでざっくりご説明します。

壁紙ビニールクロス→ボードコーク
石膏ボード→エプトシーラー(気密テープ)
防湿シート・断熱材→発泡ウレタン
構造用合板・透湿防水シート→変成シリコン
空気層(通気層)→変成シリコン
外壁材→変成シリコン及びブッシュ

上記の様に様々な材料を用い、壁に穴が無かった状態に近い状態を作り出しています。
もちろん、上記の工事は弊社の得意としている3階や4階等の高所作業が必要な設置環境でも確実に施工しております。ご安心してお任せください。
お問い合わせお待ちしております。

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