北区の新築一戸建て|約40cmの狭所から3階へ。隣地を借りず、暮らしまで考えたエアコン工事
新築一戸建てのエアコン工事を工務店のオプション工事として依頼したところ、施工業者から「足場がないと工事できません」と断られてしまった。
今回は、そのような経緯でクアトロテクノサービスへご相談いただいた、東京都北区のお客様の施工事例です。
外壁と境界ブロックの間は約40cm。クアトロは垂直ハシゴとロープアクセス工法で対応し、隣地を借りずに施工。住宅性能を守るオプション工事も実施しました。
施工前の外観。3階のエアコン工事をご相談いただきました。
ハシゴを設置する砂利部分は約40cm。お客様の敷地内で施工方法を考えます。
室外機をどこに置くか。地面が沈まないようにどう備えるか。クローゼットを通る配管をどう保護するか。取り付けた後のお客様の生活まで考え、施工しています。
隣地を借りることを前提にしない施工計画
ハシゴを設置するのは、お客様の敷地内にある砂利の部分です。幅は約40cm。建築ブロックがぴったり収まるほどの空間でした。
隣地をお借りすれば、別の施工方法を考えられるかもしれません。しかし、クアトロでは最初から隣地を借りることを前提にしていません。
エアコンは、取り付けたらそれで終わりという設備ではありません。将来、修理や交換が必要になったときにも、隣地を借りられるとは限らないからです。
お客様のこれから長く続く暮らしを妨げないよう、隣家との関係にも配慮します。エアコン工事が隣人トラブルの種をまくようなことはしたくありません。
お客様の敷地内で、どのように施工を完結させるか。その視点から施工計画を組み立てます。
境界ブロックと外壁の間に設置した垂直ハシゴ。
垂直ハシゴとロープアクセスを組み合わせ、3階の施工箇所に合わせて作業位置を確保しました。
ハシゴやロープの固定のために建物へビス・ボルトを打ち込むことはありません。縦樋の支持金物も固定支点として利用しません。独自の固定方法の詳細は非公開ですが、住宅を傷める固定方法を採用しないことは、クアトロの基本方針です。
室外機2台の置き場所は、事前の相談で決定
室外機の設置スペースにも制約がありました。事前のメールでお客様と何度か相談を重ね、駐車場の切り欠き部分に二段設置金具を使って2台を設置することになりました。
意外かもしれませんが、新築住宅の引き渡し後でも、雨などによって地面が若干下がることがあります。この沈下を見込まずに設置され、後から室外機が傾いている現場を目にすることもあります。
設置した時点で水平になっていれば、それで十分とは限りません。今回は、まだ十分に締め固まっていない地面に金具と室外機2台の重量が掛かることを考え、設置後の沈下に備えました。
施工前。限られた切り欠き部分を設置場所として検討。
建築ブロックと砂利を用い、金具を支える部分に沈下防止措置を実施。
二段設置金具に室外機2台を設置した完成状態。
完成後には目立たなくなる部分ですが、室外機を据える前に行っておきたい施工です。
室外機の向きも、お客様と事前に相談して決定しました。隣地へ直接排風する影響を考慮し、今回は敷地の内側へ向けて設置しています。置ける場所に収めるだけでなく、設置後の周囲への影響も考えています。
凹凸の大きい外壁は、ビスの位置まで考える
今回の外壁は、凹凸の大きいサイディングでした。
このような外壁では、配管化粧カバーを固定するビスの位置が重要になります。固定する場所によってはカバーに無理な力が掛かり、変形させてしまうことがあるためです。
取り付けた直後だけ形が整っていればよい、とは考えていません。日差しや熱にさらされることも踏まえ、カバーに無理な変形を与えない固定位置を選びました。
外壁表面の凹凸に合わせ、配管カバーの固定位置を検討。
完成した配管カバー。外壁に沿って縦方向へ施工しました。
5年後、10年後の美観にも配慮する。そのための判断は、ビスを打つ段階から始まっています。
クローゼット内の配管は、
収納として使う場面まで想定
3階の一部屋は、室内機からの配管がクローゼット内を通過し、外へ出る設計でした。
クローゼットは、お客様が日々荷物を出し入れする場所です。配管を露出したままにすると、収納物が当たって配管を傷めたり、排水用の配管が動いて勾配が変わったりする心配があります。
そこで、室内配管化粧カバーの施工をご提案しました。見た目を整えることはもちろん、荷物との接触から配管を保護し、排水に必要な勾配を保つための配慮です。
3階の室内機。配管はクローゼット内を経由して外へ出る設計です。
クローゼット内の完成状態。収納物との接触を考え、配管を化粧カバーで保護しました。
工事の日には何も置かれていない空間でも、生活が始まれば使い方は変わります。その場面まで想像して、施工内容をご案内しています。
カバーの中には、結露に備えた追加断熱
クローゼット内を通る配管には、結露対策も行いました。
夏の3階や収納内部の温湿度を考え、通常の配管被覆に加えて、エアロフレックスの断熱シートで追加断熱を実施。排水側にはソフトドレンを使用しました。
これまでの施工経験を踏まえ、設置環境に合わせて選んだ仕様です。
以下は断熱処理の方法を説明する参考写真です。
今回の北区の現場を撮影したものではありません。
参考写真:通常の被覆配管に、断熱シートを追加する工程。
参考写真:追加断熱後の配管断面。通常の配管被覆の外側に断熱材を追加しています。
化粧カバーを閉じると、内部の断熱処理は見えなくなります。しかし、見えなくなる部分にも、施工する理由があります。
2階リビングも含めて、無事に完工
2階リビングは、室外機を同じ階のベランダへ置く標準的な設置環境でした。こちらを先に仕上げ、その後の3階の施工へ進めています。
2階リビングの室内機。
2階ベランダの室外機と配管カバー。
3階から続く屋外配管の完成全景。
約40cmの狭所での高所作業。室外機の置き場所と沈下対策。凹凸のある外壁への固定。クローゼット内の配管保護と追加断熱。
それぞれの条件に合わせて施工し、無事に工事を完了しました。
クアトロが考えるのは、「どうすれば取り付けられるか」と、その先の「どうすればお客様が安心して使い続けられるか」です。
新築一戸建てのエアコン工事で、足場が必要と言われた方。隣地を借りることが難しい方。配管経路や室外機の置き場所でお困りの方。
図面や現場の写真を添えて、クアトロテクノサービスへご相談ください。お住まいの条件と、これからの暮らしを踏まえて施工方法をご案内します。
株式会社クアトロテクノサービス